(DAS Solarは2023年第3四半期の太陽光モジュールメーカーのTier1に選出された。提供:DAS Solar)
N型技術で世界をリードするDAS Solarは2023年第3四半期、世界中に調査員を配置するエネルギー専門の研究機関ブルームバーグ・ニュー・エネルギー・ファイナンス(BNEF)の太陽光モジュール「Tier1」メーカーにリストアップされた。
BNEFは、太陽光発電業界をはじめとするエネルギーの研究機関として世界大手。BNEFが発表する太陽光モジュールメーカーのランキングは、世界でもっとも認知度と信頼性が高く、厳格な業界評価システムのひとつだ。公正で客観的な公式の情報として、国際金融機関などに広く認識されている。
イノベーションを発展の原動力とするDAS Solarは、中国で初めてTOPCon生産ラインをギガワットスケールまで商業化した。同社のTOPCon4.0、面積333.4平方cmの大型太陽電池は、26.33%という驚異的な効率を達成し、新しい世界記録を樹立した。また、オーストラリアの最高学府であるニューサウスウェールズ大学と共同で、効率35%を超えるSFOS超高効率太陽電池の開発にも取り組むなど、研究開発に力を入れている。
(最新のTOPCon技術を活用した「DAS Blackシリーズ」。提供:DAS Solar)
最新のTOPCon技術を活用した「DAS Blackシリーズ」「N型両面ガラスモジュール」「軽量高密度モジュール」は、DAS Solarの主力製品。ラインナップは出力430〜640Wと幅広く、モジュール変換効率は最高22.9%にのぼる。
また、両面発電モジュールの裏面発電効率は80%超で、発電量を30%以上アップできる。そのため、売電収入の増加や自家消費の効率化に最適だ。さらに、N型TOPCon技術によって劣化率を低く抑え、初年度の劣化率はわずか1.00%。2年目以降の劣化率も年間0.4%という信頼性の高さも魅力だ。砂埃や塩害にも高い耐久性を発揮する。
「N型両面ガラスモジュール」は、朝夕や曇りなどの照度が低いときでもしっかりと発電する。複合材料によって構成される「軽量高密度モジュール」は、同じ出力のモジュールと比べて60%の軽量化を実現し、輸送時や施工時の工数低減に寄与する。
(DAS Solarのモジュールが採用された大規模な発電所。提供:DAS Solar)
高い変換効率や低い劣化率といったいくつものアドバンテージから、同社の製品は日本の案件でも続々と導入され始めている。すでに太陽光発電協会(JPEA)の認証を取得しており、千葉県や大阪市などの複数のプロジェクトで採用されているという。
2018年の設立からわずか5年で急成長を遂げたDAS Solarは、ドイツとオーストラリアに子会社を立ち上げ、欧州やアジア太平洋地域にも事業を拡大している。今年10月には、日本法人を都内に設立する予定だ。国内に拠点を設けることでサポート体制をさらに強化するとともに、ビジネスの進捗状況によっては国内に在庫をもつことも視野に入れ、万全のサービスを提供できる体制を整えるとしている。